2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

いわゆるお役所仕事について(その2)

いわゆるお役所仕事を大ざっぱに要約すると、「思いやりやちょっとした気配りのなさ」、「コストや時間感覚の不足」、「変化や柔軟性を嫌うこと」あたりでしょうか。 利用者にまっすぐ向き合うだけでも、サンドイッチをレジに出したお客さんが鰻弁当を今食べ…

いわゆるお役所仕事について(その1)

国営化か民営化かの論議が喧しい郵便局の窓口で先日こんなことがありました。 わずかな積立金の受け取りに、自宅あて事前に郵送されて来た「ご案内」とそこに記されていた必要書類を携えて出向いたところ、「所定の様式に指定する方の身分証明書を添えて改め…

PDCAサイクルについて(その2)

わざわざPLANするほどのテーマなら、その先には通常何らかの目的があるはずです。 個人の営みでいうと、進学する、資格を取る、仕事に就く、誰かと親しくなる、何かの知識や技を身につける、結婚する、趣味を深める、生きがいを確かめるなど、マズロー(M…

PDCAサイクルについて(その1)

PLAN⇒DO⇒CHECK⇒ACTIONの流れからなるPDCAサイクルという言葉が流行っています。 たとえば、「PDCAサイクルに立脚した進捗管理を徹底する」(『明日の安心と成長のための緊急経済対策』(平成21年12月8日閣議決定))など政府の…

故事成語で遊んでみると

故事成語というと、今では大半の人がにとって、学校や塾で漢字と意味だけ詰め込まれるか、TVのクイズ番組でおバカ芸人の珍答を見て笑うか、エライ社長さんが訓示や講演で蘊蓄を披露するかくらいだと思います。 マーは、故事成語を漢字テストや「君たちは知…

はてなの茶碗&井戸の茶碗(その2)

「井戸」のあらすじは、浪人侍(千代田卜斎)が通りがかりの屑屋に無理強いして売りつけ細川公の家臣(高木作左衛門)が買い取った仏像から五十両の小判が見つかったところ、どちらの武士も「仏像を取引したが中の小判は与り知らぬ」と言い張り、間に人も入って…

はてなの茶碗&井戸の茶碗(その1)

この2つの噺は、大変な値のついた茶碗つながり以外にあまり共通点はありません。 「はてな」では、何の変哲もない素焼の茶碗を日本一の道具屋、茶金さんが清水寺の茶店で休憩しているときに不思議そうに茶碗をながめたことがきっかけで大事になるのに対して…

こんな本おもしろかったです(その14)

≪ご覧のとおりのコンパクトな新書ですが、ざっと見渡しただけでも、「返報性、互酬性、互恵性の原理」、「過剰な正当化効果」、「代理罰(代理強化)」、「交渉とコンフリクト」、「服従」、「リアクタンス(反発)」、「ブーメラン効果」、「反駁付き両面提…

私の好きな日本酒

日本酒の好みは人それぞれで、ランキングづけをしてもあまり意味がないと思うのですが、市販本や雑誌で紹介される「旨い酒」は、マーの実感に合わないことが大半です。商売が絡むだけに、実際そのお酒を嗜んでいない人が記事を書くことがひょっとしたらある…

こんな本おもしろかったです(その13)

≪明日は、マーが旨いと思うお酒について綴ってみたいと思います。≫新世代日本酒が旨い 角川SSC新書 いま飲むべき全国の36銘柄かざま りんぺい角川SSコミュニケーションズ発売日:2010-01-10ブクログでレビューを見る»珍しく旨い酒のフィーリングが一致した本…

男の料理(その6・続き)

ボンゴレビアンコ [用意するもの] パスタ500〜600g、あさり1パック(スーパーなどでは多くがパック単位なので。もう少し多めがいいかも)、ニンニク(チューブ等のおろした物が便利)・オリーブオイル・赤唐辛子・白ワイン・黒コショウ・パセリ各少々、…

男の料理(その6)

《パスタ数種》 先日、パッチェリ(Paccheri)というマカロニの親玉のような珍しいパスタを入手したので、トマトソース仕立てで試してみたら、家族に好評でした。公式を決めずに「美味しい食材があったら、それらを適当に組み合わせて味わってみる」繰り返しで…

力のチカラ(その2)

ところで、これほど「チカラ本」が氾濫するきっかけの一つは、赤瀬川原平著『老人力』(1998年)でしょう。それまで、「老人は加齢で衰える能力があるものの、長年培ってきた知恵や経験は得がたいものなので、これらをもっと社会に役立てよう」というト…

力のチカラ(その1)

物理学の話ではありません。「力」という言葉がくっついた、(多くは)妙な造語が本のタイトルや広告のキャッチコピーなどでよく使われることについて。 たとえば、ある図書館で新刊本の蔵書検索をしてみると、たちどころに次のような言葉に行き当たります。…

人間は本来、利己的>利他的?(その2)

これら露骨な「自分さえよければいい」行動に、(迷惑をかけられているはずの)周辺の人たちが一致して非難するまでには至っていないようですが、進化心理学的には、憤る人がいたり(全くいなければ、ルール無視が横行)、裏切り者検知モジュール(協力行動…

犬について

昨日、盛岡の風流人さんが犬の話をくださったので、道草を食います(愚息が小学校低学年のとき、本当に道に生えている草を食べる意に解していたのを思い出します)。 つないであるはずの苦手な犬が伸縮自在の綱で目の前に来たら、さぞコワイでしょう。 不真…

人間は本来、利己的>利他的?(その1)

一昨日取り上げた進化心理学の本によると、「真に利他的な(他人のためになる)行動というのは、基本的に生存競争に生き残れない戦略なので、残念ながら進化できない」、「(義理人情の感覚や公平感)のような社会的感情は、集団的な協力をすることで生存競…

ハゲについて

盛岡の風流人が反応されたのでハゲについて少々。 昨日の本では「なぜ男はハゲやすいのか?」という囲み記事(p.132〜p.133)があって、今確認できるメカニズムの「至近要因」としては、やはりよくいわれる女性ホルモンの不足を挙げています。 記されている…

こんな本おもしろかったです(その12)

だまされ上手が生き残る 入門! 進化心理学 (光文社新書)石川 幹人光文社発売日:2010-04-16ブクログでレビューを見る»大学での授業の反応を踏まえた学生向けの進化心理学入門書とのこと。幅広い分野にわたる関連文献の紹介が多く、オリジナリティ不足との批…

厄払い(かつぎや)(その2)

まず、『厄払い』は遊んでいる主人公へのバイトあっせんから始まります(ここは『米揚げ笊』も同様。米揚げ笊は、序にいうと仕事の世話をしてくれる人のところに辿り着くまでのやり取りが『池田の猪飼』と同様)。 米朝さんは、この新米厄払いが夜なき鍋焼きう…

厄払い(かつぎや)(その1)

≪昨日、うっかりブログ更新忘れてしまいました。「あっいけない!今日は2日分書き込もう」という几帳面な人もいそうですが、ぼんやりすとは、忘れるってことは「今日は休んだら」のすすめと受け止めました。というわけで、これから1週間に1回ほどお休みし…