整理整頓について

被災地の瓦礫の撤去を見ていてふと思いますが、あれだけ不要な(不要になってしまった)物があると片付ける意欲も失せてしまうのではないかと案じます。 おそらく整理整頓は総量が必要な物>不要な物で、不要な物の処分をする決断ができているときにうまくい…

直ちに健康には影響がない

今回の大震災で、放射線物質の残留濃度などの説明の際、標記のような表現をされることがあります。 これは、かえって不安を掻き立てるのではないでしょうか。 「直ちに」はすぐにか、あるいは直接的にという解釈になりそうですが、裏返すといつかは、あるい…

主体的に判断したい(その2)

もう一つはテレビ番組です。既に普段の構成に戻りつつあるものの、どこのチャンネルも災害発生当初は、判で押したように同様な報道特集の感じが否めませんでした。 広告については、AC(旧公共広告機構)のコマーシャルが暗記できるほど繰り返し流されてい…

主体的に判断したい(その1)

「隣が、あるいはみんながそうしているから私もそうしよう」という傾向はいろいろなところでみられますが、今回の震災に際しても当てはまるところがいくつかあるように思います。 一つには、商品の買い占め。 生活必需品をこぞって買い始めると、困る人が発…

あまりない経験

3月11日の大地震の際、通院帰りの電車に乗っていました。 急停車し、激しい縦横の揺れ―あれほど大きいのは初めての体験でした―で、車両ごと横転するかと心配しました。 それから一時間半ほど車両に閉じ込められました。 乗客は情報を求めてめいめいが携帯…

ゆっくり急げ(その2)

ここでは、ゆっくりを、立ち止まるのでなく、のろのろとでも前に進むことと仮定してみます。 もちろん、何か難しい問題にぶち当たったとき、いったん立ち止まって周囲を見渡してから対応することは大いに意味があることだと思いますが。 ゆっくりの効用は、…

ゆっくり急げ(その1)

ラテン語の格言にゆっくり急げ(Festina lente)というのがあります。 不勉強で正確な意味を知らないのですが、そこはマーエーヤン精神で適当に解釈しています。 「ゆっくりだけでも急ぐだけでもいけない」、「急いでいるときにもゆとりを大切に」、「初めゆ…

物覚えについて(その2)

暗記に苦痛を覚える人は少なくないと思います。 特に適切な時期や目的を定めず闇雲に覚える(覚えさせられる)のは、苦行に近い。 時々テレビで、世界の国旗をみんな覚えた幼児なぞが登場しますが、親の厳しい命令でもあるのでしょうか。 中には特訓を苦にし…

物覚えについて(その1)

マーはどちらかというと物覚えがよかった方だったと思います。 過去形になっているのは、今はさっぱりだからです。 若い頃は会合などで初対面の人10名ほどに会って、ほどなく各人の顔と名前を一致させることができました。 今は以前書いたように、お経を覚…

『就職超氷河期』に思うこと(その2)

求人の出ている会社を知るにはどうしたらよいでしょうか。 仕事を探す人がまず自覚や問題意識を持って調べてみることはまず大切です。 ただ、個人の努力に限界はあるでしょう。 若者は離転職が多いといわれますが、仕事先を決めるのにイメージで選び、入社し…

「就職超氷河期』に思うこと(その1)

つい先日、「就職超氷河期打破」の某専門学校出陣式が行われた報道がされていました。 たまたま近くを通りかかりましたが、寒空の中で大勢の若者がスーツ姿で参加していました。 「一に雇用、二に雇用、三に雇用」とスローガンを掲げて雇用問題に力が入れら…

退屈について(その2)

日常生活はライフスタイルにもよりますが、時間の制約は仕事場面よりも緩やかになります。仕事の際に退屈を和らげてくれていたものの中には、意外にもルールの類がいくつかありました。このルールが必ずしもはっきりしない日常生活場面で退屈心を伴った場合…

退屈について(その1)

人間と獣を分ける簡単な目安は退屈心を抱くかどうかだという格言(?)を読んだ記憶がありますが、退屈は様々なきっかけでふいに訪れます。 中には退屈と無縁の充実感に満ち溢れた日々を送っている人もいるかもしれませんが、誰しも退屈に苛まれる可能性はあ…

お客様は神様(?)(その2)

市場原理主義についてマーは論ずる知識も能力も持ち合わせていません。 ただ、「〜主義」が徹底すると、大概のものは信用できない感じがするのは確かです。 規制緩和は大切ですが、しっかりやらねばならない規制も多分あるでしょう。 そこまで、「〜主義」で…

お客様は神様(?)(その1)

最近、ビジネスの世界で「顧客志向」という言葉を割と目にします。 商店のみならず、「お客様の目線に立って」とか現に、お客様という言葉を用いて対応(接客)する試みも珍しくなくなってきたようです。 でも、これは功罪相半ばかもしれません。ケースバイ…

再びコミュニケーション能力について(その2)

コミュニケーションが説得や納得を伴う交渉場面に行われることもあるでしょう。 「相手を知る」ということが大切になります。 もっとも、出会い頭や行きずりのコミュニケーションもあり、こちらの方がより面白そうですが、研究も比較的少ないようで今後の研…

再びコミュニケーション能力について(その1)

報道によると、新規大卒の就職はこれまでで最も厳しいようです。 内定の早期化の行き過ぎを指摘する向きもあります。 ところで、以前にも少し触れましたが、日本経団連の調査(『新卒採用に関するアンケート調査』)によると、選考時に重視する要素として7…

試験について(その3)

センター試験に時期を合わせたはずもありませんが奇しくも、14日付けの米科学誌サイエンスにシカゴ大学の研究成果が発表されたそうです(YOMIURI ONLINE参照)。 数学のテスト前に緊張感を高めると普段より成績が下がる中で、テスト直前にテストへの不安な…

試験について(その2)

試験問題には、通常、難易度の違いがあります。 最初に難しい問題から始まるテストとやさしい問題から徐々に難しくなっていくテストとどちらが取組みやすいでしょうか。 人の性格にもよるのですが、テストで緊張しやすい人は、まず難しい問題を見て、一種の…

試験について(その1)

大学入試センター試験間近。我が家にも受験生が一匹いますが、「参加することに意義あり」の一人です。 詳しくは知りませんが、大学受験のパターンも複雑化しています。 センター試験の結果を反映する大学が結構ある(私立大学の参加は500校近く))から…

米揚げ笊(その2)

時代劇は専ら『水戸黄門』のマーです。『米揚げ笊』の後半は枝雀に語ってもらうことにします。 《以下、主にHP『特選上方落語覚書』1981/11/22 枝雀寄席(ABC)(1981.11.22)より引用》 ■いま表で大きな声がしてるが、あら何じゃ? ▲笊屋が米揚げ笊を売りにまい…

米揚げ笊(その1)

お正月に相応しい(?)縁起かつぎの噺から。 新年は特にゲンを気にする人がよくいますが、この「ゲン」は「縁起(エンギ)」をひっくり返してギエン⇒ゲンとなったもののようです。 ギョーカイの方は、六本木を「ギロッポン」と呼んで気取るそうですが、発想…

あけましておめでとうございます

新年のご挨拶が遅くなり、申し訳ありませんでした。 実は、デザインを更新した途端、ブログを更新するページへの跳び方がわからなくなってしまい、お手上げの状況で3が日を過ごしていた次第です。 プロの方ならずとも常識的なPCユーザーの方なら誰も悩ま…

二番煎じ(その2)

2の組を送り出すと、世話役は番小屋の戸締りを命じ、徐に月番に娘が持たしてくれたという瓢箪に入れた酒を回し飲みしようと提案。 ところが、頭の固い月番は「お役人に見つかったらどうなる!あなたは諌める立場にある先生役でしょう」と固辞し瓢箪を没収、…

二番煎じ(その1)

《このところ落語という古い題材を専ら取り扱っていますが、新しいお笑いという点では、12月26日(日)に放映された『M-1グランプリ』は見応えがありました。参加漫才師4835組の頂点に立ったのが「ダブルボケ」の『笑い飯』。正確に言うボケとツッコミがコン…

崇徳院(その2)

熊さんが、「瀬をはやみ〜」の書きつけ以外手がかりのない先方のお嬢さんを見つける手立てがないと言いかけた際の、親旦那の命令が強烈です。 ■「分からん」といぅたかて日本人やろ? ▲そら、日本人でんがな ■日本人なら、これから行って大阪中探しなはれ。…

崇徳院(その1)

このところ、落語鑑賞ブログになりつつありますが、マーにとっては、落語をきっかけにあれこれつまらないことを綴るのが一番気楽みたいです。 今しばらくお気楽独り言にお付き合いくだされば幸いです。 この噺は上方発祥のようです。高津神社へのお参りがき…

小言幸兵衛&搗屋幸兵衛(その2)

出しかけたお茶、羊羹も引っ込めて、「せっかくだが貸せない」 理由は「長屋で心中が起こってはたまらない」 幸兵衛「…考えてごらんなさい。歳はァ20歳でしょ?ねえ?でェ、職人として腕がよくて、男っぷりがいいン、ねえ?ひとりもんなんだ。こんな物騒な…

小言幸兵衛&搗屋(つきや)幸兵衛(その1)

上方落語ではあまり聞かないので関東の噺みたいです。 文句ばっかり言っていて、その癖特段の悪気や後腐れがない長屋の大家さんの、相手を選ばぬお小言そのものや想像力の突飛さが可笑しい。 こういう人は、ブツブツ文句を言う瞬間にストレス発散していそう…

胴乱の幸助(その3)

こんな風に街中のたわいもない喧嘩を治めるだけならよかったのですが、この親っさんにも「見事あの騒動を治めた」ヒーローと言われてみたい虚栄心があります。芸事のイロハも知らない仕事一筋だった親父がよりにもよって浄瑠璃の稽古場でちょうどやっていた…