ハゲについて

盛岡の風流人が反応されたのでハゲについて少々。
昨日の本では「なぜ男はハゲやすいのか?」という囲み記事(p.132〜p.133)があって、今確認できるメカニズムの「至近要因」としては、やはりよくいわれる女性ホルモンの不足を挙げています。
記されている内容は、より正確には「なぜ女性は男性と比べてハゲず、長い髪の人が多いのか」に近いですが。
女性(ホルモン)で禿げにくい「究極要因」(生物進化の歴史上必要があって長い時間を経てなるべくしてなった原因)は「水生類人猿仮説」なのだそうです。
500万年前、人類の遠い祖先は温暖化に伴う陸地の乾燥・食料不足で水辺や頭を出したまま体を水中に沈めて水産物を採って生活していたとか。
水の中を進む必要から直立歩行が、陸上に上がった際、体がすぐ乾くように体毛減少が生じたと考えます。
出産や子育ての多くは、外敵を防ぐ意味もあって水中で。母親は新生児を自分の髪の毛につかまらせて泳がせたというのです。水中出産の新生児が難なく水中を泳ぐことは実証されているとのこと。
おそらく、男親は遥か昔は子育てを妻に任せ、狩猟に勤しんでいたので子供の命綱になるほどの長い髪は必要なかったのでしょう。
でも、この進化心理学的見方によると、生活空間によっては頭頂部の髪が不要ということになりかねません。女性ホルモンで特別に髪が維持されるのだとしたら、子育てを早い時期から外部化する傾向が続けば、数云万年後には、男も女もハゲちゃうんかなぁ。