2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

鹿政談(その2)

江戸時代、奈良の鹿はご神鹿(しんろく)とされ、誤って殺しても死刑だったとか。 割り木が当たって息絶えた犬と思い込んでいた動物はこともあろうに鹿! 正直者の豆腐屋は、即刻お白州へ。当時奈良の町奉行は情のある裁断が評判で、その後江戸北町奉行に栄…

鹿政談(その1)

平城遷都1300年祭で湧く奈良(当地在住の友人によると盛り上がりを欠くそうですが)でまず連想するものといえば、大仏、鹿あたりでしょうか。 いきなり脱線しますが、下の写真集はなかなかおもしろかったです。素人っぽい構図の写真にかえって親近感を覚…

お経との付き合い

《このところ、まとまった仕事があってブログを書く心のゆとりがありませんでした。 似たような仕事のピークは6月にもあり、その際の経験が生かせそうなものなのに、学習効果なし。 むしろその時より雑用が増えてしまって手間がかかっています。 「戦略的手…

他人と比較しても仕方ない(その2)

不幸を招きやすい比較の代表格は、外見や数字で勝ち負けが目に見え、負けた方がネガティヴな感情を抱く類のものです。 これは価値観や思考の硬さと関連することが多い。 たとえば、「試験は高得点の方が立派」(多くはそのとおりですが、入学試験などは最低点…

他人と比較しても仕方ない(その1)

「まずもって人間を不幸たらしめているのは『他人と比べる』という比較の概念ではないでしょうか。不安、自己嫌悪、屈辱感、嫉妬、怒り・・・自分を傷つける感情はほとんど『比較する』ことから生れているからです」(樋野興夫『がん哲学外来の話』) 確かに…

軒づけ(その2)

《音程が怪しい素人集団だけに、軒づけには三味線が不可欠。ところがいつものメンバーが用事で、急遽代役に指名されたのが、紙屑屋のテンさん》 「え? 紙屑屋のテンさんいぅたら『クズ溜ぁ〜って〜ん』言ぅて、チギ持ってカゴ持って来るあの? あらまぁ〜、…

軒づけ(その1)

「のきづけ」という風習自体、文化財ですが、かつて浄瑠璃が庶民の身近な娯楽だった頃、きちんとした会場で演ずる腕になるまで、数人で各家の軒先を回り、浄瑠璃の素人流しをやっていたことがあったそうです。 「流し」という言葉もタクシーくらいしか馴染み…