アート

ある展覧会の感想(その2)

仙がい和尚はエピソードに事欠かなかったそうです。たとえば次のようなのがあります。 ある外出からの帰り、ぬかるんだ道の真ん中で下駄の鼻緒を切らして立ち往生していたところ、近くの豆腐屋の女将さんが親切にも駆けつけて鼻緒をすげかえてあげた。 その翌…

ある展覧会の感想(その1)

《阪神タイガースCSシリーズ敗退。日曜日(甲子園球場満員御礼)は、6回終了まで6−2だったのに終わってみると6−7。いかにも阪神らしい試合。 放蕩息子を勘当できない親、悪友と縁が切れない男や女に似た気分の(真の)阪神ファン。やはり来年も多くを…

絵画の見方について(その2)

まず、はじめは「ブヴィエの壺」です。 謎解きのような話ですが、オルセー美術館所蔵の名画≪パティニョル街のアトリエ≫(ファンタン作、マネ、モネ、ルノワール、ゾラなど有名な芸術家が揃い踏み)の脇に描かれた陶芸家のブヴィエによる壺が、「西洋の伝統」…

絵画の見方について(その1)

絵画展に行くと、勢い話題の作品に人が集まります。 ルーブル美術館のダ・ヴィンチ『モナリザ』を展示してある展示室には、真向かいに大作『カナの婚宴』(ヴェロネーゼ作)があるにもかかわらず、『モナリザ』周辺だけ人が集まり、そのまま次の部屋へ移動す…

絵画の見方

美術展ではおもしろい鑑賞の仕方をする人に時々出会います。ピカソ展で「この絵、下手やねえ」と大声で評価したり、「これがピカソの絵、ふーん、ピカソやねえ」とよくわからない感想を述べたり。いずれも大阪のおばちゃんでした。 下の本(今のところ10巻…

ルノワールの絵をみてきました

ギロッポン(六本木通のふりをしちゃいました!)の国立新美術館で開催のルノワール展を観ました。予想以上にいいラインアップで満足。『新聞を読む、クロード・モネ』、『団扇を持つ若い女』、『プージヴァルのダンス』、『水の中の裸婦』、『泉』など、美…