あすの俺は、今日のオレより進化する(その2)

ボクサーが渾身のパンチを繰り出すとき、ピッチャーがまっすぐの剛速球を投げ込むとき、囲碁棋士碁石をピシリと打つとき、それぞれの動作は、後に続く相手の動き次第で成否が決まりますが、その一瞬にはどうなるのか全くわからないけれど、主人公は結果(一寸先の近未来)を信じてその瞬間に全てを委ねています。この各作品に相通ずる純真さのようなものがマーの目に見えない心のある部分と呼応している気もします。
ところで、『ボックス!』は近日映画上映される模様。『バッテリー』は既に映画化されましたが、原作を読んで広がったイメージと映画版での配役や画像との乖離は如何ともしがたく、マーは原作の小説に軍配を上げたい気がします。もっとも、映画版と原作は別の創作物と割り切るべきなのでしょうが。
他方、『ヒカルの碁』はマンガのフランス語版があるとか。このマンガはTV放映もされていたのですが、いささか終わり方が唐突でした。何か事情があって終了を急いだように思えてなりません。この感想は万国共通のようで落胆したパリジャン&パリジェンヌも少なくなかったとか。中には、続編を勝手に自作してみた人までいるほど。実写版はともかくとして、マーも新シリーズの連載を待ちわびる一人です。