物覚えについて(その1)

マーはどちらかというと物覚えがよかった方だったと思います。
過去形になっているのは、今はさっぱりだからです。
若い頃は会合などで初対面の人10名ほどに会って、ほどなく各人の顔と名前を一致させることができました。


今は以前書いたように、お経を覚えながら通勤していますが、これがなかなか思うようになりません。
少しでも邪念があると覚えが悪くなったり、再現(再生)速度が落ちたりします。
日によっても記憶の正確さが変わるようです。
お経だから、それこそ諳んじる必要があるのですが、意味をあまり弁えないで覚えている関係か、どうしても数%くらいうろ覚えのもやもやした部分が残ってしまいます。
自分の血肉にするのには時間と心の平静が必要みたいです。


本の学校教育は暗記力偏重で、思考力・創造力等をもっと鍛えるべしと批判されることが少なくありませんが、学科に限らず何かを習得するときには必要最小限の暗記は必要と思います。
基本単語を知らずに文献を読むことは不可能ですし、化学式を一切覚えていない化学者もいなさそうです。
法律も条文の丸暗記は不要かもしれませんがどこに何が書いてあるという見当が全くつかなければ、理解はとても非効率なものになるだろうと想像します。


ただし、どうせなら、無理や無駄をできるだけ少なくして記憶したいものです。