印象に残ったところ[滞在記&旅行記(その3)]

マーは、転勤族で(8都府県に在住)出張も多かったことや学生時代の貧乏旅行(東北・四国・九州を主にユースホステル国民宿舎泊で周遊)などもあり、40歳過ぎに全都道府県滞在を果たしました(達成は出張での沖縄日帰りで、感動は今一つでしたが)。
その中で印象に残ったところを都道府県別にゆるりゆるりと綴っていきたいと思います。
もっとも、名所旧跡を訪れる時間のなかったところもいくつかあり、東京近辺は滞在という感じが乏しいので、47回シリーズよりはぐっと短期ものになりそうです。
どこからという順番も定めずの心づもりですが、第一回目はとりあえず一番北から始めてみます。
≪北海道≫
確か7、8回訪れたと思います。今でも思い出すのは、以下のようなところです。
【札幌】
雪祭り…一度だけ観ました。雪像は大がかりなものが多く、夜はライトアップされて綺麗です。人出が多い分ロマンチック感は下がりますが、一見の価値あり。
○大倉山のジャンプ台…テレビ中継だけでも、スキーのジャンパーや水泳・高飛び込みの選手は素直に尊敬してしまいますが、実際ジャンプ台のスタート地点から着地場所を見下ろすと、ますます神業の感じが深まります。スロープというよりは断崖絶壁という方がふさわしい眺め。選手の恐怖感はいかばかりでせうか。
北海道大学構内…広大なキャンパスで、晴れた日にピクニックをしている家族連れを何組か見かけました。都内のビルに囲まれた大学と大違い。こんな広々した公園(?)で学生生活を送ることができれば幸せですね。
サッポロビール園…2回ほど行ったでしょうか。味付けラム肉のジンギスカンは我が家で食べるのと違ってここだとなぜか美味しい。
そういえば、これまで飲んだビールの中で一番旨いと感じたのは、冬北海道のどこかの駅で電車待ちをしていたときに味わった缶ビールでした。空気が食べ物や飲み物の味を引き立てるのかもしれません。
【函館】
五稜郭…ここは、お堀を貸しボートで巡ることができます。ボート漕ぎは腕の差が出やすい(私はまぁまぁかな)。学生のカップルが櫓を藻にとられて立ち往生していたことがありましたっけ。
函館山…100万ドルの夜景を見ようと、夕方になるかならないかの時刻からロープウェイ経由で展望レストランに入って待機していたことがあります。
少し暗くなって街の灯りがともり始めた頃、階下から中年女性と思しき大きな話し声やガハハという笑い声が。気がつくと、どこで途切れるともしれぬオバタリアンの行列がレストランにじわじわと迫って来ます。昔あったインベーダーゲームの画面に入り込んでしまったようなおどろおどろしさを身をもって感じたひとときでした。
【小樽】
○寿司…名前を忘れてしまいましたが、入った店の寿司の旨さは格別で、まだ築地で同じレベルの店を見つけるに至っていません。本場はやはり違う。
○運河・北一硝子など…山形の酒田にも似たような一角がありますが、小樽の方が夜の景色が似合う気がします。
そうそう、妻と歩いていたとき、いつになく不機嫌でどうしてよいのかわからず、通りの店で軽く食事を取るとふだんの彼女に戻るという不思議なことがありました。確か、太宰治が『人間失格』か何かで「女の人は甘いものを食べさせると機嫌が直る」という意味のことを書いていたと思います。文豪にも同じような経験があったのだかどうだか。
【登別】
○クマ牧場…馴らされた動物にはもの哀しさを感じることがあって、あまり得意ではありませんが、ここのクマたちは餌を求めるしぐさが高校野球の球拾い部員そっくりで可笑しかったのを覚えています。


長くなるので、続きは次回。この調子だと結局47回ものと大差なしになってしまうかもネ。