新規開店におもう(その2)


今回はどちらかというと「がっかり」体験だったのですが、好きでよく行く新規開店はこのようなことがむしろ多いです(それでも懲りないマーはやはり物好き?)。オープニングスタッフは大概、入店時、「いらっしゃいませ」と明るく大きな声で迎えてくれて好感が持てます。ところが店を出るときその好感度が保たれることはわずか。
原因の一つは準備不足でしょう。接客の動きがぎごちない。
素人のマーの目からでもわかる他のお客さんのイライラに気づいていないことが結構あり。ラーメン一つで思いがけず30分待たされた客に、(おそらく)マニュアルどおり「どうぞごゆっくり」と言えば(今回はまさにそうでした。)、火に油になっちゃう。
よほど機転の利く従業員を投入するか、あるいは、身内にお客さんになってもらって1週間ほど予行演習でもしないと滑らかにはいかないはず。
もう一つは、仕切り不足。不測の事態に善処を図るのでなく、自ら店を開くんだから、サービスは自分たちがしやすいように組み立てるのがよさそう。
たとえば、開店時はメニューは欲張らず店が軌道に乗るまで単品にするとか、トッピングを選ばせると皿も余分にいるし手間も増えるので、慣れるまでは、ラーメンの仕上げで具を載せてからテーブルに運ぶなど。急いでいる客が多そうなら、ラーメンを注文を受けてから10分以内に出すことに専念するのもよし。
加えて、新規開店で心配になるのは、「第一印象」の問題です。「がっかり」体験の後に再びその店には足が向きにくいもの。せめて、ぎりぎり「まあ、こんなもんか」の印象で客を帰すことは大切と思います。
開店早々の客は、多かれ少なかれ期待感を携えて来ますから、期待を裏切ると実際以上に辛口の評価につながる危険があります。口コミで「あの店はダメ」と広まりでもしたら、挽回困難。最初だけは少々厚化粧気味でも見映えをよくする作戦を採るべきではないでしょうか。
「がっかりする方が多い」ことは経験則でわかっていながら、新規開店を見つけると、「ちょっと試してみようかな」と半ばひとりでに足が向いてしまうマーの感想でした。