悩ましい脳〔なやましいのう〕(その2)

流行の「脳トレ」の代表格は、百ます計算のような簡単な計算問題をたくさん早く解くやり方で、ねらいは「前頭葉を鍛える」ことにあるそうです。この作業中に高次の精神機能を司るといわれる前頭葉の働きが活発になるのだという。小学校でもこの種の練習問題ドリルがよく使われていますが、このような単純計算がつまらないと思う小学生にとってよいことなのかどうか、つい疑問を感じるのは私だけではないでしょう。
前頭葉を鍛えることを重んじた数学者岡潔は著書(『日本のこころ』)で「試験のときでも,意味も十分わかっていないのにすぐ鉛筆をとって書き始めるなどは衝動的な動作だ」と抑止力を発揮する前頭葉の働きと無縁の行動を諌めていますが、百ます計算の類は「意味もわからずにすぐ鉛筆を走らせる」要素が大きく、不思議なブームではあります。
昨日の話題に関連して、たまたま、利き耳、利き目、利き手、利き足の簡易なテストを見つけました。
http://www6.wind.ne.jp/miyamoto/ear/
気分転換におすすめです。