鴎外荘に行ってきました

昔哲学少年だった風流人のおじさんコメントにあった『寒山捨得』の流れに偶然つながるのですが、上野にある森鴎外旧居跡、「水月ホテル鴎外荘」でドイツをこよなく愛する師と会食する機会に恵まれました。

舞姫』が執筆された部屋や文学碑がある記念館であり、かつ、天然温泉や宴会場を備えたホテルという、面白くて風情のあるところで、上野動物園もすぐそば(界隈の建物がライトアップされていて綺麗でした)。
京料理のレストランで舌鼓を打っていたら、フルート奏者が登場。和室の小部屋は満室でしたが、レストランは空いていて、午後8時半からの2回目の演奏は貸切状態で自宅にプロの演奏家を招いた贅沢な気分を満喫。『星に願いを』、『上を向いて歩こう』、『この道』などお馴染の演目で、音大卒業して間もない奏者の誠実な調べには好感が持てました。息を吹き込むと筒に命が宿る管楽器は鑑賞専門のマーにとって憧れの一つです。
都内で鴎外ゆかりの場所で見落としがちなのが足立都税事務所の傍らにポツンと立てられた「千住の鴎外碑」。鴎外の父が開業していた橘井堂(きっせいどう)医院跡とのこと。そういえば、最近になってやたらと増えている気配の龍馬ゆかりの碑は、多すぎてかえって見落としそうですね。